【感想】パッケージ詐欺のゾンビ映画『WAR OF THE DEAD』(原題 – Zonbie Wars)

2016年3月24日

ウォー・オブ・ザ・デッド [DVD]

ご覧のとおりゾンビ映画だ。中世風の重武装を身にまとったゾンビたちと人類の戦い、というようなストーリーを喚起する。面白いかもしれないと思ってTSUTAYAでレンタルDVDを借りた。

鑑賞した。ひどい内容だった。パッケージ詐欺と呼ぶにふさわしい。おれは怒っている。

日本のGoogleで『WAR OF THE DEAD』を検索しても、同名の「ナチス+ゾンビ」を扱った映画の情報ばかりが表示されるため、いま紹介しているほうの『WAR OF THE DEAD』の悪評にアクセスできない。これは邦題であり、原題は『Zonbie Wars』という。罠である。

日本語読みである『ウォー・オブ・ザ・デッド』でネット検索すれば、Amazonの商品ページが表示される。当然のごとく星1つばかりだった。おれも同感である。

たとえググらなかったとしても、DVDを借りるまえに、おれにはこの映画が「ゴミ以下であること」を察知する機会が与えられていた。それは『WAR OF THE DEAD』における背面パッケージの情報である。

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よく観察すれば、正面パッケージに写っていたはずの武装ゾンビの姿がないことに気がつく。うかつなことに、おれは背面パッケージを確認しなかったのだ。

アダルト作品を買ったり借りたりするときには、正面パッケージにおける情報の欺瞞性を踏まえて、背面パッケージの情報チェックを欠かすことはない。しかし、一般作品を選ぶときには、あらかじめ評判の良い作品を決め打ちで借りにいく場合が多いため、おれには非アダルト作品の背面パッケージを確かめるという習慣がなかった。

いま紹介している『ウォー・オブ・ザ・デッド』の正面パッケージをもういちどご覧いただきたい。

ウォー・オブ・ザ・デッド [DVD]

本編においては、1ミリ秒たりとも武装ゾンビは登場しない。すべて大嘘なのである。ゾンビ映画というジャンルでは「B級をはるかに下回るクオリティの作品が量産されがち」だからといって、これほど堂々としたパッケージ詐欺が許されるわけではない。

……と、今さら息巻いても仕方がない。原題『Zonbie Wars』は、2006年に製作されたクソ映画だ。おれ以外の人たちが地雷を踏まないように、邦題である『WAR OF THE DEAD(ウォー・オブ・ザ・デッド)』という検索キーワードでたどりつけるように、個人ブログで注意喚起することしかできない。

罰として「ネタバレの刑」に処する

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アバンタイトルの安っぽい地球のモデリングを目にしたとき、いや~な予感がした。

オープニングBGM(L.Aメタルっぽい曲調)にも違和感をおぼえた。DVDパッケージの荘厳で重厚なイメージとは異なるものであったからだ。

決定打となるのが、冒頭のスタッフテロップの背景に挿入されるゾンビたちの映像である。

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妙な「歪曲エフェクト」を施しているのだ。いまから思えば、低予算であるがゆえの低品質な特殊メイクをごまかすためであったのだろう。じつに姑息な演出方針である。

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いろいろな出来事があって、ゾンビに捕まってしまう主人公たちの図。

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中盤あたりから登場する、いかにも「おキチ」な顔つきの人物。見かけによらず味方なのだ。スリバーくんは、ゾンビ村からの脱出作戦で大活躍する。

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拳銃と日本刀をつかいこなす女隊長。

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女隊長のハニートラップ大作戦。胸ポッチ。ゴミ以下の映画における唯一のサービスカット。おれのあれがピクリしたよ。

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紹介が遅れました。主人公のデイヴィッドです。

ちなみにデイヴィッドは、ラストシーンで死にやがります。

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事件が解決したのち、人間の狙撃手にヘッドショットされて即死。まったくもって意味不明。

以上、ネタバレの刑でした。いくら物好きであっても、この映画には近寄らないほうがいい。B級ですらないからだ。時間をムダにしていはいけない。

追記

記事を公開したあとに、親切なフォロワーからTwitter経由で指摘があった。

パッケージにおける荘厳なイラストは、ティム・バートン監督『猿の惑星』のパロディだという。

PLANET OF THE APES/猿の惑星 (ベストヒット・セレクション) [DVD]

ウォー・オブ・ザ・デッド [DVD]

ティム・バートン版猿の惑星 (角川文庫)

デイヴィッドのアレも『XXXXXX』のオマージュだ。ジャケ写に込められたコンテクストを見逃したのは、おれがバートン版の存在をまったく知らなかったことによるものだが、怒りで頭に血がのぼってしまって、ゾンビ映画としてのオチの共通点について製作者の意図をくみとることができなかった。

冷静になってみると、冒頭のスタッフテロップにおける「歪曲エフェクト」も、過去のゾンビ作品のオマージュなのかもしれない。

この映画については友人たちにも吹聴するつもりでいたので、危うく恥をかくところだった。にわか乙!

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