臭マンとは何か 『マン臭について、語ろう。』(白鳥弥左衛門・著)感想

「きみのアソコすっごいくさいね」

ひどいセクハラである。膣が臭い。女性にとってはブスと言われるよりも手厳しい罵倒句である。あえて女性を貶めることばにもいろいろあるが、たとえば汚ギャルということばですら部屋が散らかっている度合いを非難しているにすぎない。肉体の清潔度に関してはせいぜいその至らなさをほのめかす程度に留めている汚ギャルということばですら、女性に対して細心の配慮が働いている。穴があったら挿れずにはいられない悲しい性をかかえた武士としてのせめてもの情けなのである。おれの先祖は百姓だが。

臭マン。くさまん。

まだしも売女(ばいた)やアバズレ、もしくは経穴女、ひいてはビッチ、あるいはガバガバと銘打たれたほうが心理的ダメージは少ないのではないか。

本書『マン臭について、語ろう。』の著者はゲスの極みである。同時に勇者でもある。人並み以上の勇敢さがなければ到底発信することができない異論反論オブジェクションである。インターネットが存在しなければ、この命題が白日のもとに晒されることなどなかったはずである。おれは何を言っているんだ。

著者が主張しているのは、つぎに挙げる1点のみ。

臭マンは必要悪である

一見すれば非常識におもえる結論を導きだすために、著者本人のけっして少なくない性体験と主に本番なし店における度重なるフィールドワークによって収集されたデータもとにした丁寧な論述が、『マン臭について、語ろう。』本編には含まれている。安心して手に取っていただきたい。

放液を宿命づけられた男性にとって避けては通れないオピニオンであると同時に、すぐれたノンフィクションとして読むこともできる。性の現場をジャーナリスティックに伝えた臨場感あふれる珠玉の表現の数々には何度も抱腹絶倒させられた。ささやかながら、本編から名言の数々を引用する。

・そう、まぎれもなく腐臭です。分泌液の匂いではなく、何かが朽ちた匂いです。

・これをなめたら、冗談ではなく本気で、食中毒になるだろう、と思いました。アナルに舌を突っ込むことには躊躇しない僕が、そう感じるほどの代物なのです。

・濃密で、立体的で、闇の穴からまっすぐに僕に向かってくる、例えるならば香りの矢のようでした。あれ?見ためは普通なんだな。そう思った瞬間です。ピシッ! ピシッ!! という音を聞いた気がしたかと思うと同時に、両目に違和感を覚えました。まるでとても小さなたくさんの氷の粒を眼球に打ち込まれたような感覚を覚え、僕は顔をそむけました。め、目をやられた!

・じゅうぅぅ・・・ じゅじゅううぅぅ・・・・・と、皮膚が焼けただれる音を聞きながら(聞いた気になりながら)、僕は彼女の発する液を指にからめとりました。僕だけかもしれませんが、まんまんの攻撃力を測るときによくやる手がこれです。

・その腐臭をもつ女性に、なんらかの共通点はないのか? 僕は明白な傾向を発見しました。

(『マン臭について、語ろう。』から引用)

アーメン、ハレルヤ、ピーナッツバター。これからも著者の勇猛果敢なるクンニリングスに幸あらんことを。

マン臭について、 語ろう。
マン臭について、 語ろう。

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