ルーチンワークに必要なテキストファイルの命名から作成までをWindowsの自動処理でおこなう方法

毎回必要な大量のテキストファイルを手動で作るのをやめた

あんたも知ってのとおり、おれは「フムフム」というウェブサイトでコラムを担当している。

知らねーよという人は、おあいにくさま。はじめまして、一角獣京介こと忌川タツヤ(@imagawatatsuya)です。日を増すごとに改名の機運が高まっている。

この記事は、おれがコラム原稿を書くときに必要な「コラム仮題.txt」セット(9個のテキストファイル)を、Windowsのバッチ処理で自動生成する方法を解説したものだ。

ほかの書き手の実用には足りないかもしれないが、Windowsの自動処理は覚えることが少ないわりには使い勝手が良いので、知っておいても損はない。

ルーチンワークを自動化して労力をへらす

おれの書いたものが掲載されるのは週2回。毎回2000字前後のコラム原稿を仕上げている。

フルタイムの職場に勤めておらず、いまのところフムフム以外に原稿納品先がないので、週2日の締め切りはおれの生産力の許容範囲内といえる。

1記事につき2000字。原稿用紙5枚分。コラムと言っても、商業流通の電子書籍をネタにできるので、書く内容に困ることはなく、引きこもりがちな無名人のおれでも務まっている。

フムフムで書きはじめたのが、2014年の12月。きょうまで1年3か月ほど従事しているが、いわゆる「盛大にバズった」と胸を張れるような記事はない。

ちょっこすバズったものなら少しだけ。SNS上でふわふわと拡散したり、2ちゃんねるにスレッドが立ったり、せいぜい「はてブ50」とか「リツイート100」とか、そんなものだ。

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(元スレッドやまとめブログのリンクは貼らない。いつもはかれらの所業に対して批判的なおれだが、あのように「まとめ」てもらえると、正直なところ嬉しさがこみあげてくるのが……くやしい!)

いずれにせよ、すこしでも多く人に読んでもらえるのはうれしい。

現在、おれに課せられたミッションは、7日のあいだに2日分の原稿を完成させることだ。つまり24時間×7日=168時間のあいだに4000字を書けばいい。

簡単そうに見えるが(その人次第では簡単なのだろうが)、気をゆるめて油断していると、すぐに締め切りがやってくる。垂れ流しの4000字ならば1時間もあれば書けるが、なにかしら意味のある内容を求められており、報酬も発生するので、ああでもないこうでもないと手こずる。

いつも「楽勝」というわけにはいかないので、電子書籍の情報(題名、著者名、出版社名、紹介文)などの取得や、それ以降のアレコレは、Firefoxアドオン「iMacros」とクリップボード管理ソフト「クリップNOTE」を使って半自動化している。

(常用しているのはChromeだが、iMacrosを使いたいときだけFirefoxを起動する)

おれの書きかた

コラム(納品原稿)は、いくつかのパーツに分割して制作する。記事タイトル・リード文・本文・その他いろいろ。それぞれの正確な文字数を計測するためでもある。

本文とは「いくつかの段落の集合体である」と考え、思いついた文章をとりあえず書き出す。1記事あたり2000字程度なので、段落は4~5つ。なるべく1段落あたり300文字以内に収まるよう気にかけている。

ときどき、2000字を大きく超過することもある。ノリにノッてしまったのだから仕方がなかった原稿が、こちらになります。

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おれの場合、書くことがなくて困ることはない。そのかわり、くだらないギャグやマイナー思考によって導き出された主張、知ったかぶりの部分をけずる手数のほうが多い。

コラム本文の順序や論理は「あとづけ」でも成立する。こねくりまわしているうちに、おのずと結論は導きだされるものだ。

とにかく300字以内の段落を書けばいつか終わると自身に言い聞かせるのは、週2回すなわち月に8~9回の締め切りがあるという精神的な負担をなるべく軽減するための工夫だ。

バッチファイルの作り方

仮に、電子書籍『桃太郎』を題材にしたコラム記事を書くとする。

桃太郎0(タイトル).txt
桃太郎00(リード).txt
桃太郎000(統合).txt
桃太郎01.txt
桃太郎02.txt
桃太郎03.txt
桃太郎04.txt
納品連絡用_桃太郎.txt
メモ_桃太郎.txt

毎回、9つのtxtファイルが必要だ。
「fum2.bat」を実行するだけで、一式を自動生成している。

ファイル名:fum2.bat
処理内容:Windowsのバッチ処理でテキスト命名を自動化する

@echo off

rem テンプレート.txtファイル一括作成

rem 変数を初期化
set str1=

rem コラム仮題を入力要求
set /P str1="文字列を入力してください: "

rem 新規フォルダ作成(名前はコラム仮題になる)
mkdir C:\Users\ユーザー名\Dropbox\textforce\%str1%

rem 作成したフォルダに移動
pushd C:\Users\ユーザー名\Dropbox\textforce\%str1%

rem フォルダ内に新規ファイル作成
rem ファイルに a を書き込む(愛用エディタの都合上)
echo a > %str1%0(タイトル).txt
echo a > %str1%00(リード).txt
echo a > %str1%000(統合).txt

echo a > %str1%01.txt
echo a > %str1%02.txt
echo a > %str1%03.txt
echo a > %str1%04.txt

echo a > 納品連絡用_%str1%.txt

echo a > メモ_%str1%.txt

pause
exit

上記のソースコードをテキストファイルにコピペして、fum2.bat という名前で保存する。
このあとの作業で詰まる人は、これを好機としてググるかヤフるかして乗り越えていただきたい。

実行とステップ解説

fum2.bat をダブルクリックする。

コマンドプロンプト(黒画面のウィンドウ)が起動する。

以下、実行プロセスを1ステップごとに解説する。

【STEPo1】
@echo off
→ おまじない。気にしない。

【STEPo2】
rem ○○○
→ 説明コメント。プログラムに影響しない

【STEPo3】
set str1
→ str1 という変数の中身を空っぽにしている

【STEPo4】
set /P str1=”文字列を入力してください: “
→ コラム仮題を入力する
おれは、取り上げる電子書籍タイトルをファイル名に採用している。
今回は 桃太郎 を入力したとする。

str1 の中には「桃太郎」という3文字が入っている。

【STEPo5】
今回のばあい %str1% は 桃太郎 を意味する
→ 文字列を利用するときは % で囲むのが決まり

【STEPo6】
mkdir C:\Users\ユーザー名\Dropbox\textforce\%str1%
→ dir(フォルダ)をmake(作成)する命令
Dropboxフォルダ内のtextforcフォルダ内に、新しく「桃太郎」という名前のフォルダが新規作成される

Textforce for Dropbox」は、愛用しているiOS用のエディタアプリだ。
2014年でバージョアップが止まってしまったが、iOS9でも動作している。

【STEPo7】
pushd C:\Users\ユーザー名\Dropbox\textforce\%str1%
→ さきほど作成した「桃太郎」フォルダ内に移動する

【STEPo8】
%str1%0(タイトル).txt
→ 桃太郎0(タイトル).txt
という名前のテキストファイルが新規作成される

【STEPo9】
echo a >
→ 新規作成すると同時に a という文字をテキストファイルに書きこむ命令
0文字の状態で上書き保存すると、ファイルを削除してしまうエディタを使っているため。(秀丸エディタ)

【STEP10】
pause
→ 処理を一時停止
Enterキー(改行キー)を押せば、つぎに進む

【STEP11】
exit
→ バッチによる自動処理を終了する。
コマンドプロンプトも終了する。

指定した場所(フォルダ内)に、新たなフォルダ1個とテキストファイル9個が新規作成されているはず。
Dropboxフォルダに生成するので、どこでも編集可能。

おれの場合……

Win+R
fum2 と入力 → プロンプト起動
ファイル名を入力
ファイル自動作成

この4ステップによってコラム原稿に必要な9つのテキストファイルを生成している。

参考にした情報

あくまでも「おれ用」であって、ほかの人にとって役に立たないかもしれない。バッチファイルの中身を変更する、つまり命令を加えたり減らしたりすることで、応用してもらえれば幸いである。

ITメモ: Windows7 バッチファイルが起動しない?!

開発に役立つ,BATファイルの書き方・パターン集 (コマンドプロンプトの定石を体系的に学び,バッチ中級者になろう) – 主に言語とシステム開発に関して
コマンドプロンプト – Windowsの便利な使い方
コマンドプロンプトでファイルを新規作成 – 久保清隆のブログ
連番ファイルをコマンド一発で生成する – Qiita
Tech TIPS:バッチファイルの基本的な使い方 (1/2) – @IT

Windows8.1でショートカットキーからバッチファイルを起動する設定方法 : ごった煮ブログ

【レビュー】編集やデバッグが簡単になるバッチファイル向け統合開発環境「VisualBat」 – 窓の杜

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