日めくりカレンダーも発見!『ひとり暮らしの小学生』(松下幸市朗・著)感想

2016年11月17日

ひとり暮らしの小学生(カラー4コマ136P)
2016年4月16日現在、第1巻はKindleストアなど電子書籍ストアで無料ダウンロードできる。

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貧乏少女もの。孤児もの。『オリヴァー・ツイスト』や『びんちょうタン』が好きな人にオススメのマンガ。状況は悲惨だが、主人公や世界観はとても明るい。

著者のTwitterで「特典コンテンツ」配信中

マンガ本編で見覚えのない構図ばかりなので「オール描き下ろし」である。手でめくれる「日めくりカレンダー」の図案にそのまま使えるほどのハイクオリティだ。

リンちゃんが「貧しい」「ちょっと味覚音痴」というマンガ本編の設定を踏まえている。最高の読者サービスだ。

『ひとり暮らしの小学生』の感想

お父さんもお母さんも死んでしまった……。9才で小学4年生のリンは、両親が残してくれた食堂をひとりで切り盛りしながら、見よう見まねでコーヒーや定食を販売して生計を立てていた。

ひとり暮らしの小学生

本書『ひとり暮らしの小学生』は、親がいなくても貧しくても明るく前向きに毎日をすごしている女の子の生きざまを描いた135ページ全編フルカラーの4コマ漫画だ。全3巻。

あらすじ

たったひとりでオンボロな食堂を切り盛りしている9才の女の子。彼女の名は「鈴音リン(すずね・りん)」という。

ひとり暮らしの小学生

リンは、店舗と住居を兼ねた借家で「ひとり暮らし」をしている。近隣には身寄りがなく同居する保護者もいない。だが、しっかり者のリンは自主性を発揮して小学校にかよっていた。いまは4年生だ。

本書のメインコンテンツ(みどころ)は「貧乏生活」である。

リンは朝めし抜きの日が多い。登校するまえに食堂の仕込みをしなければならず、いそがしくて食べるヒマがないからだ。いつも家賃を滞納しており、払えなければ追い出されかねないので、そのために食費を削っているようにも見える。大切な「売りもの」だからと、店の食材にはなるべく手を出さないようにしているのかもしれない。リンにとっては学校給食と店の残りものだけがライフラインである。

とにかく貧しい。ツギハギだらけの服とスカート。ポッキーの空き箱をペンケース代わりに使い、学校帰りに買い食いするカネもない。

ひとり暮らしの小学生

昼は学校で勉強して、放課後に帰ってから閉店までずっと食堂でコックとお運びと店番をつとめているけれど、あまり繁盛していない。爪に火を灯すようにしてカネを貯めても、大家がやってきて家賃として取り上げていく。容赦がない。

ひとり暮らしの小学生

さいわいなことに、リンの食堂は江ノ島に店をかまえている。ふらりと立ち寄ってくれる一見の観光客と、おさないリンに同情をよせる常連客たちの売上によってかろうじて生計を立てることができた。しかし綱渡りのような毎日であり、タイトルは「その日ぐらしの小学生」でも通用する。

貧困だ。最貧困女児であるにもかかわらず、リンは弱音をはかずに明るく振る舞ってみせる。本書は小学四年生で9才の娘が貧しさと逆境のなかで見せるけなげな振る舞いが最大の見どころなのだ。

著者について&商業化のお知らせ

『ひとり暮らしの小学生』シリーズは完結済み。結末は、ハッピーエンドである。

本書『ひとり暮らしの小学生』の著者である松下幸市朗さんは、セルフパブリッシング・インディーズ出版から活動をスタートしている。2014年11月に、個人出版サービスであるKDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)を利用してKindleストアで販売を始めた。大手出版社の少年漫画誌にて連載経験がある。

【著者プロフィール】
教員紹介|大学案内|京都造形芸術大学

【公式サイト】
松下 幸市朗 WORK REPORT

2015年6月に「全3巻」で完結したのち、各種ウェブ漫画サイトにも投稿しはじめていた。

LINEマンガインディーズ ひとり暮らしの小学生

ニコニコ静画 (マンガ) ひとり暮らしの小学生

マンガボックス ひとり暮らしの小学生

で、いつのまにか宝島社から商業出版デビューが決まっていた。再チャレンジ達成というわけだ。

コミック単行本は2016年5月下旬に発売する。商品説明によれば「新エピソード」や「ひとり暮らしの中学生」などを収録するらしい。とても楽しみである。

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