AmazonのKDPで本を出版しても就職はできない

2016年4月23日

※筆者註

つぎの見出しからはじまる文章は、2013年1月8日に発表したものだ。

2012年10月25日に日本版Kindleストアと日本版KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)が始まった。

同年11月ごろに、KDPで出版を試みると同時に、告知用のブログを「はてなダイアリー」にて開設。

当時、おれは無職だった。預貯金が底をつきかけており、働き先を探していた。パブーやブクログやロリポップでおなじみの「株式会社paperboy&co.」の本社が福岡県内にあったので、電子書籍つながりでアルバイト応募した。

そのような状況下で臨んだ求職活動の顛末を記したものである。若干、加筆修正した。あらたに後日談を追記した。

また不採用だった(泣)

福岡には「株式会社paperboy&co.」がある。家入一真氏が創業したIT企業だ。おれは応募した。といってもプログラミングなどできないのでカスタマーサポートのアルバイトに応募した。書類選考で不採用だった。ペパボは「パブー」や「ブクログ」などの事業もしているので、おれのKindle作家としての経歴がすこしは役にたつかと思ったが、まったくキャリアとしては認められなかったようだ。当たり前か。32歳という年齢もネックになったに違いない。思えば、KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)を使って本を出してから2ヶ月しか経っていない。キャリアとはいいがたい経歴だ。引き続き、仕事を探すしかない。ハローワークにはろくな仕事がない。離職率の高いところばかりだ。

後日談1

のちに、コラムメディア「フムフム」において『我が逃走』(家入一真/著)についてブックレビューを書いた。基本的におれは家入さんのことが好きなのである。

家入レオと同郷の「カズマ」をみんなに知ってほしい | [フムフム]

後日談2

あれから3年。2016年現在、もうすぐ36歳になろうとしている。

こんなことをやっている場合ではない

外食店やコンビニのバイトなどやりたくないけれど、いま苦渋の選択を迫られている。くわしい懐事情は明かせないが、あと2ヶ月で所持金が尽きる。すこし収入はあるんだが気休めにすぎない。なぜそんなやつがKindleストアで本をだしたりブログで遊んでいるのか? おれにもわからない。現実逃避行動なのである。おれにとって書くことは「祈る」ことに等しい。祈ったところで何も起こらないけれど、もうそれしか出来ないのだ。たちの悪いことに、こんな現状を楽しんでいる自分を発見する。祈ることは、おれに一時の心の平穏をもたらしてくれる。信仰というのは馬鹿にできない。とはいえ、おれは愚かだ。マゾとしかいいようがない。たしかに踏まれるのは好きだけど。女性のうつくしい足裏を眺めるのが好きなのである。

後日談3

おれは労働がきらいである。しかし、ついに所持金が尽きかけたので、あれほどイヤだった「外食店」や「コンビニ」のアルバイトに手を染めていく。ファミチキを揚げたり、外国人留学生だらけの焼き鳥屋で働いたり、発売前のゲームのデバッグをしたり。

生活保護は受けたくない

なぜなら親族に知られたくないからである。そして、おれが五体満足で心身ともに健康だからである。さいわいなことに心療内科には通ったことがない。もともと変な性格だったので、それが幸いしたのかもしれない。

この制度は使うかも→福岡市社会福祉協議会/生活福祉資金貸付
http://www.fukuoka-shakyo.or.jp/work_service/life_welfare_fund.html

後日談4

2014年ごろ、本当に困ったときがあったので利用させてもらった。福岡市の社会福祉協議会に申請して10万円を借りた。銀行口座に10万円が振り込まれた2ヶ月後から、月々12,500円ずつを返済する仕組みだ。8ヶ月で完済できた。お世話になった。

本当に困っているのか?

おれのこの状態は、真の困窮状態なのか? 否。ちがうだろう。現金はもっていないが、パソコンをもっていて、エアコンも使っている。おれは貧者であっても弱者ではない。むしろ、こんな状態でなければおれはKDPなんて使って本を出していない。いったんは小説家をあきらめたのだ。Kindle本云々の話だって、やることがないから自暴自棄になって始めたにすぎない。

後日談5

いまのところ、家賃や光熱費や各種税金などの支払いは滞っていない。コラム書きの原稿料、コンビニ弁当工場や事務所移転作業の派遣労働などによる現金収入があるからだ。定職についてないことに変わりはなく、友人知人親族郎党と顔を合わせるたびにバカにされる。見下すだけでは飽き足らず、口に出しておれを侮辱するのである。やむなし。反論できない。

大量の手榴弾を拾うような幸運にめぐまれたら

福岡県では、手榴弾1個見つけるごとに10万円がもらえる。

福岡県警察 手りゅう弾110番報奨制度
http://www.police.pref.fukuoka.jp/boutai/yakujyu/bomb110.html

もしも10個見つけることができたら100万円もらえる。おれのKindle熱はいっきに冷めるだろう。もとが怠惰な人間である。このブログの名前を変えると思う。「忌川タツヤの手榴弾は友達さ!」に改名して、おれの手榴弾狩猟記録を書くことになるだろう。1ヶ月に1個でも見つければおれは暮らしていける。Kindle本などには構わずに、だらだらと過ごすのである。そして、DR.HOUSEのシーズン8のDVDセットをAmazon.co.ukから取り寄せて鑑賞するのである。おれはシーズン3と4がいちばん好きだな。

2ヶ月ほど前に、うちの近所で手榴弾を見かけたことがある。なるべく足音をたてないように近づいたのだが逃げられてしまった。手榴弾ちゃん。…あ、これ小説にしたら面白いかも。はぐれメタルみたいだな。福岡における手榴弾は。

後日談6

あいかわらず福岡県における手榴弾の買取相場は10万円のまま高止まりしている。

後日談7

DR.HOUSEはシーズン8で完結した。Blu-rayのコンプリートBOXセットが2万円以内で買える。ちなみにファイナルシーズンも傑作だった。まさにパーフェクトな海外ドラマである。

後日談8

2014年の夏以降に、奇跡的に福岡市内の零細IT会社に就職できた。だがしかし、3ヶ月も経たずにクビになった。

じつは零細ITに採用されるまえに「あかべぇそふとつぅ」に3度目の履歴書を送っていた。エロゲのシナリオライターになりたかったのである。あるとき、あかべぇ本社が入居している赤坂ビル(福岡市中央区)へお呼びが掛かった。(それまでに2度ほど履歴書を送って不採用になっている)

あかべぇ本社から面接日時の電話連絡があったのは、零細ITで働きはじめてしばらく経ったときだったから、やむをえず面接を断らざるを得なかった。採用される可能性はきわめて低かったが、せめて赤坂本社オフィスを見学したかった。無念。

後日談9

そのあと、遠縁の親戚でちょっとした不幸があったのを契機として、おれは福岡市から撤退したのち故郷である石川県に逃げ帰ってきたというわけだ。

結論

まるで成長していない。2016年4月現在、まったく状況は変わっていない。虚無感。

おれはおれを受け入れることにした。かつて立川談志が言ったように「現実が正解」なのである。フィクション方面の進捗はさっぱりだが、3月1日からブログを毎日更新している。それすら諦めてしまったら、そのときは

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