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KDP感想『孕ませ器官』『ブランド人になるな!SNSの奴隷解放宣言』など

2018年12月1日

ひさしぶりにKUを使うことに

10月から働き始めて、先日ようやく給与が出た。文無しだった期間に「ほしい物リスト」に入れておいた「Kindle Unlimited(読み放題)」のタイトルに目を通そうと思った。

Amazonのサイバーマンデーがらみで「2ヶ月・99円キャンペーン」をおこなっていた。安くついた。うまー。

おもしろかったKDP本


孕ませ器官 ギャグ小説短編集 (イーデスブックス)
中七七三(著)

【収録作】
孕ませ器官
走れカンダタ
アパートの薄い壁から怪獣の泣き声が聞こえる事で俺は日常を感じる
100年にひとりの美少年
最強の盾
満員電車

Amazon.co.jp: 中七七三:作品一覧、著者略歴

下ネタが多いけれど軽妙なので、おれはイヤな気持ちにはならなかった。
表題作『孕ませ器官』は、装幀は『虐殺器官』をなぞらえているが、内容はほとんど関係ない。若干『ハーモニー』と絡めているらしき記述もあるけれど。伊藤計劃のパロディではないのでそれを期待して読まないほうがいい。

『走れカンダタ』は、そのまま芥川龍之介『蜘蛛の糸』のパロディである。月狂四郎の文学陵辱シリーズを彷彿とさせて読みながらニヤニヤしてしまった。

『アパートの薄い壁から怪獣の泣き声が聞こえる事で俺は日常を感じる』はナンセンス小説である。ダウンタウンのごっつええ感じにおけるコントみたいなノリ。良い。この著者には確かな才能があり、それを小説として昇華するための訓練を積んできたという印象を受けた。この人、どれだけでも佳作を量産できそう。ライト・シモネタ・モンスター。

読んだもの(2018年11月29日)


刑務所から釈放されるということ: ※社会復帰の方法※
大 (著)

何の目的でセルフパブリッシングされたものか。わからない。刑務所のアレコレは最近ならばホリエモンこと堀江貴文『刑務所なう。ホリエモンの獄中日記195日』でもけっこう学べるのだが……。

本作『刑務所から釈放されるということ』の語り口は、元受刑者のそれではない。おそらく看守(刑務官)や保護司によるものでは……という印象を受けた。内容はググれば出てくるものばかりだが、これだけまとまった「読み物」「ガイドブック」として読めるものはGoogle検索の1ページ目には見当たらない。だから有用だと思いました。


ブランド人になるな!SNSの奴隷解放宣言
ロータシン・タバタ (著)

田端信太郎『ブランド人になれ!』のパロディでありアンチテーゼを標榜している自己啓発書。ただし、ソーシャルメディアをもちいたセルフブランディングを完全否定しているわけではない。アンチ本かと思いきや、書き方がイヤミっぽくなので、「SNSブランディングを志向する人」が読んでも不快感は少ないと思う。

ちなみにKindle無料本ランキングでは2位。無料キャンペーン終了後もKindle総合ランキングで3ケタ台を維持している。今後、ブログ書評やTwitterでバズったら100位以内の常連になる可能性を秘めているタイトル。「セルフブランディング疲れ」の文脈で、著者インタビューがどこかのメディアに掲載されるであろう未来に1票を投じておく。

「ブランド人になるな!」田端信太郎氏のパロディ本にサラリーマンから称賛の声 | 日刊SPA!

ちなみに元ネタはこちら。


ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言 (NewsPicks Book)